662人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ........がっ.......」
勇者(仮)は顔中の穴から血を噴き出し、崩れるようにその場に倒れた。
衝撃を体内に反響させたのがまずかったかな.....。
まぁ、いいや。静かになったし。
辺りが静まり返る中、俺は自分を喚んだレミオの元へと戻る。
「さて、契約するか」
「だっ、誰があなたなんかと契約すると思うのよ!」
一瞬で俺の背後にまわるレミオ。だが、それは読めている。
「甘いな、【シャドウバインド】」
久々に使う影属性でレミオを拘束する。魔力も結構込めたから壊れないだろう。
「なっ、なにをする気よ!?」
「何って.......決まってるだろ?」
俺は身動きの取れないレミオに近づき、手を頭の上に置いて魔力を流し込む。
すると、互いの右手の甲が光り、紋章が浮かび上がる。
それは白い十字架から青と銀の翼が生えたような模様だった。
「へぇ~、これが俺の契約紋か」
「ちょっと!なんで勝手に契約してるの!?」
おっと!レミオを拘束していたことをすっかりと忘れていた。
俺は指を鳴らし影の拘束を解く。その瞬間白炎と黒炎が俺を襲うが、奪妃を喚びだして切り刻む。
「なぁ、とりあえず話をしようか?」
最初のコメントを投稿しよう!