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「レミオ、黒炎の最上級をいきなり撃つのはおかしくない?」
「叫ぶあなたが悪いのよ」
というか、それをあっさり消すあなたも十分おかしいんだけどね。
『次ー、レミオラルド・ガルドー!』
今度は私の番か。どうせならなんでもやってくれる雑用係でも出てきたらいいんだけども....。
私は黒炎で周りの生徒を蹴散らしながら召喚陣へと向かった。
「ガルドー、あんまり黒炎を使うなよ。あとから大変なんだからさぁ...」
召喚陣に辿り着いて早々、デンバート先生に注意を受ける。
「どうしてよ?先生は虫がいたら潰すでしょ?それと同じよ」
「お前なぁ........はぁ、もういい。さっさと召喚しろ。やり方は分かるな?」
全く、馬鹿にしないで欲しいわね。
私は指先をナイフで切り、そして召喚陣に血を垂らす。召喚陣が輝き始める中、私は召喚のための呪文を唱える。
「望むは共に戦い共に傷つき共に生きる友なり。我が喚びかけに応じ、その姿を現せ!」
唱え終わると、召喚陣から青と銀の光が溢れ、私は思わず目を瞑ってしまった。
「やっぱりかよ.....」
光が収まり、ゆっくりと目を開ける。召喚陣の真ん中に立っていたのは小柄な少女.......いや、少年だ。
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