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悠と出会ったのはその当時働いていたバーであり、悠は客の一人として来店したのである。
今でも悠が初めて来店した場面を、色鮮やかに覚えている。というのも、あの日の街は突如豪雨に見舞われ、仕事前に憂鬱になっていたからである。
その雨は開店時間をすぎてからも止まず、むしろ勢いは激しくなっていたかも知れない。
悠は開店してまもなく、お店に入ってきた。少し雨宿りしたいのだといっていた。
彼女の風貌や年齢(20歳になったばかりだった)からして、私の店には異端であった。悠のような子が一人で来るようなバーではなかったし、事実、彼女のように二十歳をすぎたばかりの子が一人で来店することは以後なかった。
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