第1話

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 チョコレートが好きだと言うので、私はゴディバのリキュールをミルクで割ったカクテルを提供した。  雨はなかなか止まなかった。  さすがに彼女は、晴れることはない、と観念したらしい。  帰り際、彼女は傘がないということ言っていたので、私はバックヤードに腐るほどある中から上等そうな、しかし彼女のカジュアルでガーリーな格好にも似合うような傘を選び出して渡した。  彼女は急いでいたこともあり、その一杯を空にするとチェックを済ませて出て行った。  
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