第1話

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   失恋してすぐのことだった――。  大切な存在は去り、悲しみが僕のもとに残った。    彼女、それと彼女に関わる事柄を思い出すたびに、耐え難い心痛に襲われ、呼吸は乱れ、平常心からかけ離れたまま、日々を過ごしていた。  記憶という機能を呪い、愛という感情を忌み嫌ったりしてみても、やはり愛していた。
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