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カイは、お人好しのアルをからかうのが大好きだった。アルは子供の頃から変わらないヤツだ。
「ああ、食われそうになったのは嘘だ。本当は食われたんだ。足の先から頭までな。ここに居る俺は幽霊だよ!」
アルは、カイを馬車から抱き降ろした。
「こいつ!幽霊が偉そうに馬車なんか乗ってんじゃね~ぞ!」
アルは、カイと抱擁を交してから付け加えた。
「何にしても、無事で良かった」
アルの一言は、身よりの無いカイの胸には響いた。
「ありがとう、アル」
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