8人が本棚に入れています
本棚に追加
「探偵部?」
「そうなの!これが結構、人気な部活らしくてさ」
高校1年の4月の終わり頃。
目の前の友達が話題にあげてきたのはとある部の名前だった。
「ふ~ん。人気なら、入ったらいいんじゃね?」
「それが俺じゃ駄目らしいんだ」
「はぁ?」
入部を断る部活とかあんの?
ないよね?
「で?その部活がどうしたんだよ」
「いや、部員が可愛い」
「………」
いや、そんな真顔で言われても。
しかも、何を言い出すのかと思えば『部員が可愛い』って。
「どうでもいいんだけど」
「どうでもよくない!お前はどうしていつもそうなんだよ。探偵部っていうのはな――」
熱く語り出した友達。
長くなりそうなので、帰る準備をして教室を出た。
あのまま話に付き合ってたら、帰りがいつになるか分からない。
大体、あいつは美少女オタクと言ってもいいほどのマニアだ。
そんな美少女について語られても…。
.
最初のコメントを投稿しよう!