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兄の住んでいた場所は関東圏内と言う事もあり、母は定期的に兄の自宅に行って、兄に会いに行っていた。
すると、母はトイレに血が付いている事を確認。
兄の事をそれで心配し、尋ねたらしい。
すると、兄は初めて、自分の腹部の痛みが治らないこと、血尿が出ること、その他にも、手にイボのようなおかしなものができ始めた事、病院に通っているがなかなか良くならない事を話したと言う。
兄はいつでもそうなのだ。
男だからなのか、家族に心配をかけたくないからなのか、自分が本当に限界と思うまで、辛いとか、痛いとか、一切文句をいう事はない。
元々口数は多くはないが、何でも我慢してしまう性格なのだ。
母はもちろん心配になり、父も医師という事で、父の病院で、兄を診てもらう事にした。
そして、検査をした。
私は、付き添った訳ではないので、その時の事は詳しく分からない。
すると、大腸には大きな腫瘍が見つかったという。
腫瘍が原因で膀胱炎になっていた事も確かである。
しかし、これは、最初に診てもらった医師の誤診だったのだ。
そして、小さい腫瘍はあっという間にとても大きくなってしまい、取り払うのが既に困難な状態だった。
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