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私と美弥の視線は、志保子に注がれていた。
志保子はハンカチをテーブルに置き、ふぅと息を吐いて話し始める。
「2月だったかな。夏実と美弥が来れなかった時があったでしょ?」
志保子に言われて思い出した。
四人で会う前日から風邪をひいて、約束をキャンセルしたことを。
「私が風邪をひいて行けなかった時だよね?」
「そう。夏実は風邪で、美弥はご主人が体調を崩したとき」
「あ、思い出した。主人の病院に付き添ったのは、確かに2月だったよ」
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