54人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
弘文が大きく溜息をついた。
それを合図のように、美弥が恐る恐る切り出す。
「離婚の理由とか……そういうのを聞いたら失礼ですよね?」
弘文は一呼吸、置いたあと。
覚悟を決めた顔できっぱりと言った。
「僕が悪いんです。僕が彼女を傷つけたから」
「そうなんですか?」
「純はきっと実家にいますよ。今日皆さんの集まりに行かなかったのも、一人でいたいからだと思います」
弘文の言葉を聞きながら、私はどこか釈然としなかった。
最初のコメントを投稿しよう!