夏実(なつみ)の悩み-2

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「それならどうして、先月や先々月は会ったんでしょう? 離婚が理由で一人でいたいなら、今日だけ来ないのは辻褄が合わないんです」 私が主張すると、弘文は首を傾げた。 「そう言われれば確かにそうですね……。5月と6月、純はどんな感じだったんですか?」 「ごく普通でした。今までと特に変わった様子もなくて……。だから離婚したと聞いて驚いたんです」 私の言葉に志保子が続く。 「私も全く気づきませんでした。今でも信じられないくらいです」 美弥も同意するように、何度も首を縦に振った。 「そうですか……。僕は4月に別れてから、純とは一度も会っていません。だから、彼女の今の気持ちは分からないんです」
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