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数秒の沈黙が流れたあと……
美弥が私と志保子の顔を窺いながらささやく。
「今日のメールのこと、ご主人に話してみない?」
「何ですか? メールって」
弘文は興味を持った顔で、会話に割り込んできた。
私はどうすべきか戸惑いながら志保子を見る。
志保子も話すことに迷っているようで。
不安げな視線を私に向けた。
私は短く息を吐いて慎重に話し出す。
「今日の待ち合わせから1時間過ぎた頃、純からメールが来たんです。もう私たちとは会えない、という内容でした」
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