夏実(なつみ)の悩み-2

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敢えて全部は話さなかった。 離婚したとはいえ、 純の男性関係を匂わす内容は、言いにくかったのだ。 美弥と志保子も私の意図を察したのか、余計な口添えはしてこない。 弘文は不可解そうな表情を浮かべる。 「それは、純と皆さんのことなんですよね?」 「そうなんですけど、私たちは純と喧嘩した憶えもないし、何も心当たりがないんです。だから凄く気になって、突然ここまで来てしまいました」 「僕も全く分かりません。僕と縁を切った理由ならともかく、どうして純がそんなメールを送ったのでしょう? 皆さんのことは、高校からの親友だと聞いてましたよ」 弘文の顔つきや声は真摯で、 嘘をついているようには見えなかった。
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