志保子(しほこ)の悩み

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私は頬が熱くなるのを感じた。 レンに誘われた時のことを思い出す。 あの日、私は後輩たちと一緒に終電ギリギリまでバーで飲み、帰り間際に化粧室へ行った。 化粧室は店の一番を奥を曲がった所、周りからは見えない位置にあった。 そして用を済ませた私が化粧室を出た時、レンとすれ違った。 すれ違った瞬間、レンに二つ折りのメモを渡された。 『このあと二人で飲み直さない? 良かったら電話して』 その言葉と共に、メモにはレンの名前と携帯番号も書かれていた。
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