美弥の動揺

4/17
前へ
/31ページ
次へ
午前中に洗濯や掃除を済ませて午後になると、私は我慢できなかった。 抑えられないのだ。 純が働くジュエリーショップへ、行ってみたい気持ちを。 夫の帰宅まで、まだ6時間以上ある。 昼食は家にあった素麺と野菜ジュースなどを適当に食べ、私は外に出た。 真昼の暑さに耐えながら、夢中で駅へと急ぐ。 冷房の効いた電車に乗り込み、空いていた席に座ると気持ちはますます昂ぶっていた。 純の家に行ったり、純の携帯に電話したりするのは、夏実たちと話し合ってからの方がいい。 三人で得た情報だから、一人での勝手な行動は慎むべきだろう。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加