夏実の誤算

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私は鳴り続けるコールを無視する。 美弥も志保子も電話なんかしないでよ! ほっといてよ! 今は一人にさせてよ! コールが止まったかと思ったら、数分後にメールの受信音が響いた。 またもや志保子。 うんざりと嘆くような溜息がこぼれた。 志保子からも、みんなからも離れたい……。 皮肉なことにその感情は、7月にメールを送って来た時の、純の心境と一致していた。
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