第1話

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僕の名前はキュイ 僕はどうやら犬という人間とは違う生き物らしい。 それを知ったのは、僕が一歳になって、 お嫁さんが来たときだったけど。 僕がこの家に来たのは… 確かもう、15年ぐらい前のこと。。 雅(まさ)ちゃんがまだはいはいしてる頃。 雅ちゃんって言うのは、 僕のお兄ちゃんだと思ってた。 同じようにはいはいしてるし、 僕より大きかったから。 僕はガラス張りの小さな箱の中に居たんだ。 確か、 よく覚えてないけど、 その箱に入る前まで兄弟が居たと思う。 だけど、突然、 時々、お散歩に広いところにでる以外は、 いつもその箱の中で暮らすようになったんだ… そんなときに、 お父さんが僕を家まで連れて帰ってくれた。 「子供が産まれたら、犬を飼えって言うだろ? 可愛かったから買ってきた。」 お父さんがお母さんにそう言ったことを覚えてる。 そして、 雅ちゃんに会ったんだ。 image=480986461.jpg
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