好きな人

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キャップを開け終わると、無言で私の口に チューブの部分を当てる。 彼を見上げると、”飲め。”といった表情で。 「…自分で飲めるもん。」 そう言って睨むが 「意地張ってねえで、大人しく飲め。」 私の唇にチューブを射し込んできたから、 仕方なく口にする。 ちゅぱちゅぱと吸う私を見て… 「ブハッ。」 いきなり吹き出した彼。 …最低だ。 飲ませたくせに、それを笑ってきて 「もういい!いらない!」 バッと、それを持っている彼の手を押しやる。 「悪いっ。」 笑いながら、謝って 「赤ちゃんに飲ませてるみたいだったから。」 「最低っ!」 「ごめんって。」 よしよし。とあやすように、頭を撫でられた。 その間も、必死に笑いを堪えていて…。 完全に面白がってる。 だから、再び口に差し出されたけれど 無視して口をムッと閉じた。
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