好きな人

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「「あのー。」」 すると、後ろから聞こえた健吾くんと英玲奈の声。 「俺ら邪魔みてえだから、帰るな。」 「何か始まっても…ねぇ?」 二人が顔を見合わせ、口角を引き攣らせている。 「・・・ん?」 よく分からないが、 「来てくれてありがとう。」 一応、笑顔で対応しておく。 昨日から付き合い始めたらしい二人。 きっと、2人きりで放課後を楽しみたい筈だ。 英玲奈は、あのファミレスの日から 健吾くんと何回かデートを重ねて”悪い人じゃないし、いいかもね。”と了承した。 英玲奈の返事的に、それは照れ隠しで。 頬を赤らめながら、そっぽを向いて言った彼女の姿を見て 健吾くんのことちゃんと好きになれたんだなって感じた。 面食いな彼女だから、中身から入ることは少ないらしく。 今迄、付き合ったことのないタイプらしい。 健吾くんは、見た目は…背高いし。まぁまぁ顔整ってるし。 正統派でモテる方なのだけれど。 英玲奈の好きなタイプではなかったみたい。 けれど、一緒にいて好きだと感じれたならきっと上手くいくと思うな。
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