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「どうやれば魔法使えるんだ?」
とにかく話題を戻そう。 魔法を学ぶ学園で魔法を使えないとかマジでヤバい。 理数系の高校行くのに九九も出来ないようなもの、多分。
「自分のへそ辺りに意識を集中させろ、そこに魔力を貯めておく器がある。 何か感じるはずだ」
隼人は思い出したようにこちらに振り返り説明を始める。
それに答えるように目を閉じ意識をへそに集める。
……ほのかにだが何か暖かいものがあるような気がする、ほのか過ぎて分かりづらいけど。
「感じたか? そしたらそれを右手まで持ってこい。 魔法はイメージだ。 お前のイメージ通りになる」
頷くだけで返事をして右手に渡るイメージをする。 すると暖かいものが胸通り、腕を通りやがて右手まで達する。
何故かこのあとは何となくわかる。 右手に集められた魔力を属性で色付けし、後は具現化するイメージだけだ!
右手に重みを感じ、ゆっくりと目を開ける。 そこには野球ボール程の大きさの水の塊があった。
「……おぉ」
形はまだ不恰好だが、どうやらオレは本当に魔法とやらを使ってしまったらしい。
感動というか驚きというか、オレは自分で魔法を使っていながらまだ実感がない。 なんだこれ喜んでいいの?
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