しかし実力が足りない!

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「どうしたの?」 遥が心配そうに顔を覗いてくる。 いかんいかん、考え過ぎてしまったか。 「いやなんでもないよ。 ……それより何でオレ闇属性じゃないんだ?」 この質問の答えは持ち合わせているが不安を悟られないように話をすり替えた。 隼人の言葉を借りれば、オレが今まで一切魔法との関わりを持たなかったから髪の色は影響されないのだろう。 「何言ってるのよ……。 闇じゃなくてよかったじゃない」 「……黒髪! 光さん、悪魔さんだったんですか!?」 一体今まで奏多がオレのどこを見ててどのように認識していたのはかなり気になるが今は一旦置いておこう。 「どういうことだ?」 誰かに向けた言葉ではなかったが隼人が答えてくれた。 「前に話しただろ? 最後にお前みたいのがいたのは400年前だって。 当時悪魔と呼んでいたそいつらと戦争状態にあってな、根絶やしにしたんだ」 ……なんだそれ怖すぎるだろ。 当時ほどではないだろうがまだ差別意識はあんだろうな。 ふえぇ、根絶やしにされちゃうよぅ……。 「まぁ闇を使えるのはそいつらだけだから結局お前とは無関係だったわけだ。 ……使えた方が面白いのに」 「おい、聞こえてんぞ」 残念そうに言うお前に残念だよ! 隼人の判断基準が面白いかそうでないかなんて自己中過ぎだろ。 遥がひきつったようにぎこちなく笑ってる。 あなたは今までこんなのに振り回されて相当苦労したでしょうに。 未だに、「……悪魔さん……悪魔さん」と呟いてあわあわしてるチビッ子には脳天にチョップを喰らわしてやった。
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