第1話

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サクサクと業務をこなし、迎えた昼休み。 「すみれちゃーん!社食でしょー?ほら!行くよー!」 小柄で童顔。ふんわりした栗色のショートボブが似合う可愛らしい人。 しかし、中身は超絶マイペースで強引な香織先輩はある意味最強だ。 「はーい!今いきまーす」 午前中の資料をファイルに閉じて向かった社員食堂は、溢れかえる人混みでいっぱいだ。 「うっわ!凄い混んでますね」 「すみれちゃん席とっておいて!あたし買いに行ってくるー!何にする?」 「いえ!私が行ってきます!」 先輩に申し訳ないと思い、食券売り場の戦場を志願した。 「あー!やめて!!余計に面倒なことになるから!このモテ女子!」 香織先輩は、笑いながら私のメニューも聞かず食券売り場へと行ってしまった。
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