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殺伐とした雰囲気。
十字架を背負った化け物達は行き場に迷い現世へと導かれる。
陽気に笑え。
さもなくば八つ裂きにするぞ。
魔力が必要なのだ。
魔王様がいる。
私ではない。
真の王が。
@
道無き道を進む勇敢な少年がいた。
僕だ。
僕は今、山にいる。
僕は登山家ではない。
山が好きな訳ではない。
そう、ここはこの町最大のパワースポットなのだ。
最近不幸が続いているからね。
幼馴染が完璧過ぎるイケメンと付き合ったり、友人のほとんどが彼女アリだったり。
本当に全員爆散すればいいのにね。
僕は嫉妬や憎しみを力に変え、歩くスピードを上げていく。
無言である。
高校生男子が一人で山に登る。
しかも夏休みに。
ほぼ罰ゲームである。
そのまましばらく歩くと、そこにはパワースポットである井戸がーー。
なかった。
代わりになんかボロい小屋みたいのがある。
なんというか、あれだ。
スズメバチだ。
俺に近づいたら怪我だけじゃすまないぜ? みたいな雰囲気をガンガンに放っている。
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