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「そりゃそうだろうね。だってこれは教員の企みだろうし」
それはどういうことだ?
この模擬試験に何か深い意味が……
「あれだよ。隼人は基本的に僕と雫位しか話す事はないだろう?
それを見た教員は雫が試験を受ける時に重要な試験を儲ける。それによって隼人はまず、雫とペアを組むことを阻止する。そして僕だ。僕は強すぎると言う口実で試験参加を出来なくする。すると見事に隼人は一人になるわけだ!」
しかし、それをして何のメリットがあるんだ?評価でも……あ………
「気付いたみたいだね。この学校は、HRと試験で程々の点数を取れば単位的に問題はない。だから、僕たちはこうやってさぼりを行っているわけだ。それをよしとしなかった教員は隼人の評価を下げて授業に出席させる。すると暇になった僕は隼人と一緒に勉学をしに行くと言う算段だろうね」
ペアにこんな深い意味があったとはな……
しかし参ったな。このまま教員の思惑道理に行くのは非常に困る。
出なくても良い授業に出る意味を感じないからだ。そもそも俺が此処に来ているのは俺の存在をよしとしないからだ。生徒からのあの視線、確実に人を見る目ではない。
流石に心に響く……
あんな思いはまっぴらごめんだ。早急に手を打とう。
俺が行動に出ると白銀は
「頑張ってねー」と言って見送っていた。少しは手伝って欲しいものである。
……時は流れ放課後の事である。俺は学校を歩き回り試験のペアを探していた。だが簡単ではない。人間魚雷扱いにされているので皆逃げていっていまう。
……それにこの現状………
「ちょっと面貸してくねぇ?」
不良5名が俺の周りを取り囲んでいる。恐らくだが、こいつらは白銀にやられた者達であろう。白銀に勝てないから俺にかとんでもないとばっちりだ……
学校内で面倒事を起こすと厄介だな。此処は……
「往生せいやー!」
後ろの敵が俺の後頭部に向かって手を伸ばす
それを俺は裾を掴み背負い投げをする。
「なっ!?」
俺は180度、体を回転させてダッシュ!
「待てコノヤロー!」
俺は校内を走り回る。3階あるこの校舎は奴等を振り切るのに十分な広さがあるが、何せ向こうの人数が多い。全員を振り切るのは簡単ではない。
そんな事を考えながら3階に駆け上がる。すると扉の間から手を出して手招きをする。白く細く綺麗な手があった。
俺は急いでその扉に入り鍵をかけた。
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