第13話ーTriDecaー

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「むんっら!」 バキィン! 「………ほう。」 江雲寺は迫る光弾を片腕だけで弾いた。 どうもおかしい。ロードがそう思った時には、江雲寺はいつの間にかロードの真後ろにいた。 「っ!?」 「腹が減って力が出らんわぁ!!」 「フルンティン!!」 ドゴォッ!! 紅い剣を溶かし、瞬時に壁にして防いだ。 壁を剣に戻すと、一旦距離を置く。 ロードはチラリと客席にいる若槻に視線を移す。それに気付いたか、若槻はゆっくり縦に首を振った。 「貴様…常人と身体の構造が違うのか。」 「へぇ、もう見抜いたか。まぁ、構造っつーより、『備え』だな。」 「…どういう意味だ。」 江雲寺は半分を肯定し、半分を否定した。 江雲寺は顔を手で隠し、堪えて切れない笑い声を漏らす。 「腹ぁ減ったな……?」 「何?」 ニヘラと笑い、ボックスより出したのは… 「…?何の冗談だ。」 「っせぇ、腹ぁ減ちゃ戦はできねぇだろうが。」 取り出したのは食物。ハンバーガーに菓子パン、どこから買って来たか、骨付き肉に焼きそば、屋台で買ったであろう物も散在していた。 「便利だよなぁ、【ボックス】って。こんだけの量を簡単に収入できんだからよぉ?」 最先端の魔具を褒め称え、豪食を始めた。 バグッ! 「っ…」 ロードは、いまいち状況が理解できなかった。
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