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バクッ!ムシャムシャ、ゴクンッ!
『………!』
物凄い食欲に、客も面喰らう。相対するロードに関しては最早少し引いてる。
白夜虎学園の控えベンチは、少しだけ口が立つ、ユークリッドのその青い目は少しだけ楽し気だ。
「早ぇーな、もう‘‘上体”が起きたかよ。」
「……今大会では、初だな。」
「それだけの相手って事でしょ。」
「さーて、見物だね!!」
ユークリッドに菊水丸、レクシア、怜香と順に答えた。
江雲寺は、口の周りに付いた残骸を豪快に甲で拭う。
「フハハ、そう引くなって。お陰でお前、‘‘楽しい試合”ができんぜ?」
「僕を、楽しませる…か。ムリだろう、君程度では…」
バゴッ!
「っ!!」
江雲寺の蹴った地面が、ひしゃげた。その馬力で加速した彼は、難なくロードの目前に迫る。
(速い…!食べ物を口にしただけで、ここまで上がるモノか…!?)
ブォッ!
迫る剛拳を、寸での所で避ける。
チッ…
拳がカスって、頬が切れたのは初めての経験だった。
「っ…!【電光石火】!!」
雷系・身体強化を身体に張り付かせて江雲寺を最警戒で睨む。
(何だ…あの力は、ドーピングのようなモノか?)
「ハッハァ!」
思考に耽るが為に、現状把握が遅れた。
「【豪重脚】!!《ヘヴィ・ソバット》」
「フルンティン!」
ゴギャアッ!
壁が、歪に鳴ったーー…
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