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「っガハ…!!」
ロードの口から、鮮血が溢れ落ちた。少し赤黒いソレは、江雲寺のスネ辺りを伝う。
「そら、もう一発…」
「ッグ…!」
江雲寺が放つ前に、ロードが【電光石火】状態での回し蹴りを見舞った。
ドカッ。
「チッ…!対応力は流石って感じだな。」
少しだけ飛ぶが、全く効いていない。序盤から感じていた事だが、この江雲寺は…
「耐久力が、底知れんな…それに加えて豪食した後のあの‘‘妙な馬力”、」
「妙な、は余計だぜ。
…一つ、いい事教えてやろうかぁ?」
ヘラヘラと笑う巨漢の男は自慢気にまた一つ、肉を頬張った。
「ウチの親は特殊な食物を栽培しててな。その食物は食うと、身体能力を跳ね上げるっつー代物んなワケよ。」
(…それであの変わりようか、ならあの食物、かなり厄介だな。)
漸く江雲寺の変貌に合点がいった所で、また迎撃が来る。
「【極拳】!」
「…!」
ドゴォッ!
砕ける地面。やはり、序盤とは比べ物にならない程に身体能力は上がっている。
「オラオラオラァ!休ませる気はねぇぞ貴族さんよぉ!?【アース・ブレイク】!!」
ゴツッ!!
拳を地面に衝突させると同時に、幾多の地割れがロードを襲った。
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