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ゴオァァア…!
過ぎ去る波動砲は、江雲寺を飲み込んだ。
『こ、この一撃は強力!流石の江雲寺選手も耐えきれないかぁ!?』
『幾らタフな江雲寺君でも流石にダメージが大き過ぎ…』
ダン!!
実況を遮り、地を鳴らす音が響いた。
「……!! 貴様っまさか…」
黒煙から這い出て来た江雲寺は、身体の所々が焦げていた。まさかとは思うが…
「アレをモロに喰らってでも、最短距離で俺に攻撃を当てるつもりで…!?」
「流石に、効いたぜぇ、お前…凄っっげぇなあ?」
ギチ。
握り締める拳は、異常なまでに青紫に変色していた。
「下克上じゃボケぇぇぇぇぇ!!」
ドガァッ!!
「ッガ…!」
豪快な一撃はロードを三度、闘技場の壁へと埋めた。
ドゴォオォンッ!!
「ハァハァ、っぐ!痛っぇ…」
「っぐぁ…!?くっそが…!」
江雲寺は、全身にぶつけられた魔力砲が、ロードは幾度と豪快に殴り飛ばされたダメージが、絶対的な痛みとして全身を蝕んでいた。
「ハァッ!…ハァッ!江雲寺ぃ…!」
「ぜぇ、ぜえはぁ!ロードォォ…!」
何度もヤり合い、その中で二人は明らかに成長していた、この短期で。
そして全員が感じ取った。
『次が最後の攻撃だ。』
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