第13話ーTriDecaー

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傷だらけの二人は片や剣を、片や拳を構える。 「負ける事とか、頭にねぇよ。」 「僕は勝つ事しか頭にないさ。」 『…………。』 ごくり。 だれかの生唾を飲む音がした、 バッ!! 一瞬の静寂。そして、次の瞬間にはその場が最高潮にまで沸騰した。 ゴォウッ! 『江雲寺だぁぁ!』 「なっ…!」 速いの一言。それすらも言えぬ速度で江雲寺はロードの虚を突いた。 (こいつ、ここに来て更に速いっ…!!) ガシぃ。 「な…!」 足でロードの甲を踏み付ける。これでロードはその場から離れられなくなった。 「魔法ブッ放つなら、来いよ。それごとブチ抜いてやる。」 「くっ…!!」 「っおぉぉ…!」 最後の一撃に、最後の力を振り絞り、最後の最後まで余す事なく力を凝縮させた。 「おぉおぉぉぉぉおぉお!!」 「っ……!ちっ。」 ロードは、悔しそうに目を閉じた。 ドゴォォオァォォン!! 爆音の様な、形容し難い叩打音が鳴り響いた。
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