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状況が上手く飲み込めない上杉達は、逼迫した空気を打破できずにいた。
上杉は刀身が黒と白で分かれた剣・【龍皇】を握る。
「俺らと世界を獲る…?お前、誰に向かって物言ってんだ。」
「おいおい、イカれてんなテメェ。ヤベェ薬でもやってんのか?」
「…………はっ。」
「何笑ってんだよ…」
ドギュッ!!
「テメェ!?」
「!」
少年は小馬鹿にしたように、小さく笑った。それにキレたか、カイが高速で少年に接近する。
「……噂通り、速いな。」
カイの鋭い爪撃を上半身を捻る事で、最小限のアクションで避ける。
「【リベリオン】。」
(っ…!上級の闇系魔法!)
放たれた黒い四角形の魔力体は、乱行しながら8個ある角から魔力弾を乱射し、高速回転した。
ドガガガガガ!!
「全員伏せろ!」
「チィッ…!」
だが黒い箱の動きは予想に反して速く、一般市民にさえ被害が及ぶレベルだった。
ダンッ!
「【エクスカリバー】!!」
キュイン…
展開する金色の透明な壁。それらが全ての黒弾を防いだ。
ドギャギャギャ!!
「流石は【神童】だな…」
『何だ何だ!?』
『バルクリンと誰かが暴れてるぞ!』
市民は急いで安全な場所へと逃げ、野次馬となる。
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