第14話ーTetraDecaー

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オ''ォ''ォォ… 「いや、まだだ。」 ノアは感じ取った。 「【業壁】《ごうへき》」 砂塵の中より聞こえた声。 少年の前に展開していた黒く半透明の壁は、小さく歪な音を発していた。 (重力系の魔法障壁…障壁系の魔法じゃかなり高難度だぞ。コイツ、何者だよ、見た所まだガキ…) 「そっちこそ、どこを見てる。」 深く思考し過ぎた上杉、その一瞬の隙が命取りだった。 「洒落臭ぇ!!」 「っ!」 ドゴォン!! 今度はカイの高速蹴り。右腕で防ぐが、その威力に吹き飛ばされた。 パラパラ… 突っ込んだホテル街は、派手に壊れた。 「カイ、いつになったら君はWMOからの修理代を受け取らずに済むんだい?」 「カハハ、悪ぃ!!それよか龍成、何をボケっとしてんだ。」 「すまね、油断した。」 「あのガキ、意外とヤルわね。」 ノアの不安はカイの給料がまた削られる事だったが、今はそんな事どうでも良い。四人は再認識する、この少年は強い。 「エレン、後方から援護を頼む。」 「分かった!」 「…龍成、カイ、僕ら三人で一気に片付けるぞ。」 「上等。」 「カハハ!覚悟しろよガキィ…食い潰してやんよ!!」 上杉は指関節をゴキリと鳴らした。 「多勢だからと言って、そう簡単に行くと思うなよ。」 「【エクスカリバー】。」 キュインッ! 「ちっ…!」 光の飛ぶ斬撃は、少年がさっきまでいた場所を斬り裂いた。
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