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ーー暫くすると、
元のぬくもりが、離れて…
ゆっくり、見詰めながら
「…あいしてる…から」
「……ぅ…」
普段は、なかなか言ってくれないのに…
元が言ってくれるのが、嬉しくて涙が溢れて……
言葉に、できなかった。
……だから、
元の首に腕をまわしたままで、離れることができないまま、抱きしめられていた。
「……泣き虫のママだなぁ」
呟いた元の声が、少し笑ってたから、
「……泣いて、ない」
そんな、強がりを言った……。
そうやって、
ふたりの天使の誕生を、幸せな気持ちを…
感じあった、私と元だった。
『生まれてきてくれてありがとう』
……私は、
心のなかで、そっと…
ふたりの天使に呟いた。
★FIN★
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