第1話

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交差する視線に、ドキッと胸が高鳴る。 ……いやいやいや。 そんなのありえないってば。 あの男にときめくとか。 さっきかっこいいとか思ったのもきっと何かの勘違いで。 部長はなぜか、私の方を凝視してくる。 そしてなぜか、その表情は驚いたような顔になった。 私が思わず不可解な顔をしていると、部長は少し首を傾げた後、ふわりと笑った。 そのとろけそうな甘い笑顔に、再び胸が音を立てる。 私は反射的に、相変わらずこちらを見て微笑む部長から目を逸らした。 ……なに、今の。 意味わかんないんだけど。 とにかく無視! そう思って沢城さんとの会話に集中しようとするも、騒ぎ出した胸の鼓動は鳴り止まない。 部長の視線が今も私を向いているのを感じる。 .
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