第1話

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なぜかいたたまれない気持ちになって、私が視線から逃れるように俯くと、部長がパソコンに再び視線を落としたのがわかった。 ふぅ…と、聞こえないように小さなため息をつく。 「…沢城さん」 「ん?どうしたの?」 「私には、部長の良さは到底理解できそうにないです」 …理解なんてしたくない。 そんなもの、わからなくていい。 わかる必要なんてない。 そう、まるで自分に言い聞かせるように、言い聞かせるように。 私は沢城さんに向かって、無愛想に言った。 ……はずなのに。 なぜか彼女は、私の顔を見たまま、くすくすと楽しそうに笑った。 「どうかしました?」 「ううん。なんでもないのよ」 沢城さんはなおもにこにこして私を見ている。 …変なの。 .
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