動始歯車

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「クソォ……せっかく特訓して驚かそうとしたのに」 「考えが甘かったな」 落ち込む和也の背中をバシバシと叩いていると、後ろから佐奈の気配を感じた。 「兄さん」 「おー佐奈。今からテストか?」 「はい。1人では心細かったので兄さんがいて助かりました」 そう言って俺の袖を掴む佐奈を可愛いと思ったのは俺だけじゃないはず。 「佐奈ちゃん!俺もいるからね!」 と和也がでしゃばるが、佐奈には届いていなかった。 そして俺逹の番が訪れた。 「佐奈、先にやっていいぞ」 「わかりました」 そう言って壁の前に立ち、近くにいた審査員に学年、クラス、名前を告げ、能力を発動した。
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