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突然佐奈の顔から笑みがなくなる。
俺がした事とは言え怖かった。
「それから和也は俺逹に付きまとったせいでせっかくのデートはぶち壊しだ。和也が憎いか?」
「はい」
「殺したい程憎いか?」
「はい!」
「ならやるんだ。目の前に和也がいる。凍らせるんだ……体の芯まで」
そう言った瞬間、目の前にあった壁が一瞬にして氷の塔に包まれた。
「出来た……」
感動する佐奈だが、まだ終わっちゃいない。
「佐奈。和也の能力は炎だ。凍らせてもまた出てくる。だから砕くんだ。一生邪魔されないように」
「はい、わかりました」
佐奈は氷の中にある壁を和也に例え、睨んだ。
そして手を握り締める。
その瞬間、氷は内部から破裂するように砕け散った。
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