動始歯車

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佐奈達のもとに戻ると、佐奈が唖然としていた。 「相変わらずえげつない蹴り放つなぁ」 「このくらい出来ないと肉体強化系の能力でAクラスに入れないからな」 そう言って俺は佐奈の肩に手を置いた。 すると我に返ったのか、俺の目を見た。 「どうだった?」 「凄かった……。凄いですよ兄さん」 キラキラした瞳で褒められ、俺はリアクションに困った。 「ま、確かに凄いよな」 そこに和也が助け船を出してくれたのだが、あいつは必ず最後にはやらかすタイプだから油断出来ない。 「肉体強化系の能力で壁を壊せるのは在校生で刹那を含めて2人だけだからな」
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