動始歯車

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「アアアアッ!!」 叫びながら俺は目覚めた。 全身に嫌な汗が流れており、呼吸が荒い。 自分が今、自室で眠っていたところ、悪夢で目覚めた事に気が付くのに少し時間を要した。 「朝っぱらから最悪な気分だ」 なんとなく心情を言葉に発し、ベッドから降りると、俺の部屋のドアを少し開け、その隙間から俺を覗き見している小さな頭を見付けた。 そして目が合うと、その子は隠れるのをやめ、ドアを開けて姿を露にした。 「あの、兄さん……今叫び声が聞こえたのですが……」 「大丈夫だ。ちょっと怖い夢見ただけだから」 「そうですか。朝食までまだ時間あるのでシャワーを浴びてきてください」 「ん、そうする」
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