動始歯車

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だが、中々言葉が見付からないのか、何度も唸っている。 それから段々と顔が険しくなる。 これは多分、ずっとこのままの可能性がある。 涼華は頭はいいけど性格に問題があって友達いないからな。 人間関係の事は涼華に聞かない方がいい。 俺は涼華の前に立ち、両手で涼華の頬を掴む。 「ッ!?」 驚く涼華を無視し、ウリウリと頬を弄ぶ。 「っふぇ!何してんのよ!?」 俺の手を払い除けながら怒声を浴びせられる。 「いや、ほぐそうかと思って」 「何をほぐすのよ!バカじゃないの!」 頬を弄ばれるのが初めてだったのか……いや、子供の頃に俺がしたか。 慣れていない事をされて怒鳴る涼華に、俺は自分の口に人差し指を当てて息を吐いた。
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