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「モテモテね」
真香の卵焼きを堪能していると、涼華がつまらなそうに言った。
「当たり前だろ。俺ほどのイケメンを放っておく女の子がいるはずがない」
と、堂々と言うと、一瞬沈黙が空間を支配したが、すぐさま女子達4人の笑い声が響いた。
「あんたがイケメン?」
「バカな事言わないで」
「兄さん彼女いないじゃないですか」
「お兄さんの良い噂は聞いたことありませんよ」
涼華、円香、佐奈、真香の順番に俺の心を折り、砕き、消失させた。
俺は無言でさっき涼華に最悪呼ばわりされたまま動かない和也の横に膝を抱いて座った。
「なあ和也」
「なんだ友よ」
「どこか遠くにいくか」
「ああ……。それもいいな」
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