謎の女

5/5
前へ
/5ページ
次へ
エイミーが歩く度に、短めのスカートが揺れる。 光沢のある柔らかい素材だ。シルクだろう。 そのシルクのスカートが揺れる度、悠太は彼女の魅惑的な太ももに眼を奪われた。 上着をハンガーにかけている間、悠太は彼女の後姿に惹き付けられていた。 「着替えるんでしょ?」 エイミーが振り返って訊いた。 「えっ?」 「パジャマに」 「ああ、そうだね。うん。着替える」 朝の着替えで、ベッドの上に投げ置いたパジャマが、きれいに畳まれていた。 「インスタントのスープがあったわね。あれを飲みましょ。飲むでしょ?」 「うん。飲むよ」 エイミーは待っている間に部屋中を観察したらしい。 彼女はクロゼットの扉を閉めてキッチンへ入った。 その間に着替えを済ませよというのだろう。 悠太はパジャマを手に取った。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加