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「先生……」
しかし、いかような考えに思い至ったのか、都季は医者の背に頬を寄せた。
何を考えついたのやら――。
所詮、浅知恵であろう、と承知しているが、それをねだるにしても、かような見えすいた色仕掛けが通用すると思っているのだから都季は面白いのだ。
医者は、思わず相好を崩した。
「先生も一人寝ばかりじゃお寂しいでしょ」
「都季からそんな言葉が聞けるとは意外ですね」
褥(しとね)に横になると、手ずから帯を解いた都季が重なってきた。
奉仕のつもりなのであろう。首筋から胸板へ、そこから下腹部へ、と滑り落ちていった唇が口淫を始めた。
媚態(びたい)にしても、閨房術(けいぼうじゅつ)にしても、疎遠となった三ヶ月前より格段と上達している。
「ああッッ……」
薄い繁りを掻き分けて秘所に指を滑らせると、白い背中がしなやかにのけぞった。
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