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しかし、更に驚いたのは都季のほうであった。
都季は端から鷹尾を連れていく腹づもりであったし、鷹尾もそれを承知していると思っていたからである。
しかれども、これで一つ分かったことがあった。
近頃、鷹尾は寡黙になっていたのだ。
供をさせてくれないと思ったことで、見捨てられたように感じていたのかもしれない。
「おいおい、大丈夫かよお前ら。
そんな話くらい、ちゃんと詰めとけよ」
着物を替えていたハナエが言った。
「ハナエ様の言葉遣いも大丈夫ですか」とすかさず口にしたセツの言葉に、思わず皆で吹き出したため、都季と鷹尾がそれ以上語らうことは無かったが、都季は何故鷹尾が座敷に行けないと感じていたのか不思議に思った。
確かに、直々に供を頼むことはしなかったが、これまでの二人の関係性から鑑みれば、都季が鷹尾を連れていくのは誰の目から見ても分かりそうなものである。
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