第5話

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林を抜ければ海が前面に広がる。 「ここね、穴場なの。」 確かに誰もいない。 「あっちに座ろうか?」 巧は少し日陰になっている場所を指差した。 「で、ふみこはオレと付き合ってくれるんだよね?」 急に本題ですか? 「なんで私なの?」 「何でだろうね。一目ぼれかな」 本気とも嘘とも取れる表情。 「もういいじゃん。ふみこはオレのモノ」 そう恥ずかしげもなく言った後に、肩を抱かれた。 「ね、キスしてもいい?」 聞かれれば答えるよ。 「ダメ」 そう答えても巧には意味をなさない事を知る。
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