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林を抜ければ海が前面に広がる。
「ここね、穴場なの。」
確かに誰もいない。
「あっちに座ろうか?」
巧は少し日陰になっている場所を指差した。
「で、ふみこはオレと付き合ってくれるんだよね?」
急に本題ですか?
「なんで私なの?」
「何でだろうね。一目ぼれかな」
本気とも嘘とも取れる表情。
「もういいじゃん。ふみこはオレのモノ」
そう恥ずかしげもなく言った後に、肩を抱かれた。
「ね、キスしてもいい?」
聞かれれば答えるよ。
「ダメ」
そう答えても巧には意味をなさない事を知る。
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