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林から数メートルしかない砂浜。
そしてすぐそこには海。
「ココ穴場なんだよね」
この場所はサッカー部の10番に引き継がれてきた秘密の場所。
背番号『10』は希望と期待が入り混じった番号。
プレッシャーが多い中、この重い10番をつけた人だけが許される場所だった。
「オレは2年で辞めちゃったけど」
そう辛そうに言う洋介。
「でも、今の3年の『10』はオレだから」
その顔は嬉しそうだった。
「じゃ、2年の10番にココを教えてあげるの?」
「うん、明日の朝な。5時に玄関で待ち合わせしてんだよ」
それも長年引き継がれてきた事らしい。
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