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洋介は海を見ている。
水平線がぼやけて見える。
でも、洋介はその先を見ているみたいだった。
水面に映る『月』と『星』
波が打ち寄せるたびにキラキラと輝く。
「みのり、オレが居なくなったら、ちゃんと彼氏作れよ」
囁く程の声だった。
「ん、なんで?」
「なんでって、オレは戻って来れないかも知んないし、連絡だって出来ない」
「いいよ。ワタシは待ってるから。洋介が戻ってくるの待ってるよ」
「・・・だから待たなくっていい」
「待つし」
「お前話聞いてないの?」
「聞いてるし」
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