壊れていく心

7/37
前へ
/40ページ
次へ
「優陽、見すぎ」 「そうそう、いくら俺達がカッコいいからってさぁ~!」 月の言葉と雪の言葉。 今度のターゲットは私といわんばかりに、二人は楽しそうに、戸惑う私の顔を視界に映した。 ……月と雪に真っ直ぐと見つめられた私は、頬が赤らんでしまう。 サンドイッチに齧り付こうとしてやめた。 いくら歳をとっても、女には変わりないのだ。 こんな美少年の前で、大きな口を空けてサンドイッチを頬張る事なんて……出来ない。 ……思わず手が止まった。 月はそんな私に気がついて、すぐ視線を逸らしてくれた。 けど雪は、面白がって更に人の顔を見てくる。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

616人が本棚に入れています
本棚に追加