涙のお願い≪六話の続き≫

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「ねぇ優陽。そういうのを、“同情” って言うんだよ? 優しいのはあなたの長所でもあるけど、優しいだけじゃ、誰かのためにならない事もあるんだよ」 「え?」 「だからこれからは、優陽が一番に想うのは、オレと月優の事だけにしてよ? そうじゃないと……」 そこまで言って、言葉を詰まらす月は少しハニかんだ。 「オレ……女にも嫉妬するんですけど……?」 その言葉に、思わず噴出する。 ねぇ月…… もっと、もっと嫉妬して? 老若男女問わず嫉妬してほしい。 ……そう思った私は、何て滑稽なんだろう。 あんなに彼女の気持ちが分かると言ったくせに、その言葉がめちゃくちゃ嬉しいのよ。 私だって、私だけに優しい月が好きよ。 ……大人の私より、時折大人っぽいあなたが好きよ。 これからもずっと……変わらず愛してほしい。 私、今日よりも明日……明日よりも明後日……明後日よりも一週間後 あなたをもっともっと好きになるの。 「優陽……続きしよ?」 「もうっ、バカっ」 いつも困らせてばかりの私だけど、旦那様への気持ちだけは本物だから―――…
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