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「じゃあ、行くからな。ああ、見送りはいらねぇーよ。どうせすぐ戻って来るんだし……そしたらまた、高知に行ってやるよ。まぁ正月を実家で過ごせないというのは、寂しい気がするがな!」
桜さんはそう言って、お見送りをするお義母様と一緒にタクシーに乗り込み、成田空港へと向かっていった。
……私と月と月優はお留守番でお義父様はお仕事だ。
玄関で桜さんが軽く挨拶をして、数分後には、静かなリビングに私と月の二人きりになっていた。
月優は、お義母様達の寝室でまだ眠っている。
そしてこれから二人きりの朝食……のつもりだったんだけど、月の隣にはソックリな顔がもう一つ。
作ったばかりのサンドイッチに齧り付いている。
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