第6話

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そんな事を考えながら、 でも、 何の変化もなく時間が経って… 例の賞の授賞式の日。 式の後、仕事が入ってた。 だから、すぐに現場に入り、 式のことも忘れてた。 「祝勝会、 間に合ったら来てください。 店、貸切にしてますから遅くなっても大丈夫です。」 店の場所とそういった内容のメールが入ってた。 仕事が終わってスマホを確認したとき。 あちこちからおめでとうメールが入ってて、 それを確認しながら返信をして… 撮影所を出たのが23時を過ぎた頃。 早い方だ。 いつもだったら日付を越える。 祝勝会、顔出しとくか… そんな軽い乗りだった。 主役が行かなきゃ、 盛りあがんねーだろ? って。 一言二言、挨拶でもすれば、 後で何かいわれるようなこともないし。 上手くやってくことも大事なんだ。 我が儘だと想われてるかもしれないけど、 チームプレイだから。 どこの職場だってそうだと想うけど。 気を遣うことを覚えたのは… 引っ越し屋。 息が合わないと時間が掛かって大変なんだ。 自然と相手を想って行動する。 そんなのが身についてた。 まあ、 そのおかげで、 みんなには可愛がられてるけど… 引っ越し屋の仕事をしてたときは… まだ自由だったな… こんなに窮屈じゃなかった。
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